ホームプランナーとは,聞き慣れない言葉だと思われることでしょう。当然のことで、これは私たちが創った新造語なのです。
ホームドクターと言う言葉はお聞きになったことがあるでしょう。あるいは裸足の医者という言葉も耳にされているのではないでしょうか。
私たち「まちづくりホームプランナー事業協同組合」のメンバー一同は、街づくりもこうあるべきだと考えました。
「まちづくりホームプランナー事業協同組合」では、私たちホームプランナーが活動する場は、次のような所にあると考えています。
●自治体内部における街づくりの企画・調整への参加
●行政と地域住民共同の街づくりのコーディネート
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住民主体の街づくり活動へのアドバイザー
街づくりがうまくいかないと言う事例はあちこちで見うけられます。ホールを作っては見たけれど、面白い催し物はまったくない。あるいは美術館を作ったけれど魅力のある展示など全く行われていない。あんな場所に施設を作ってもとても不便で行く気がしない。...
こんな話が出てくるのは、計画を企画・立案する段階での検討の進め方に問題があるからです。どんな条件を備えた場所に作るのかの検討、どのような施設を作るかの企画内容のつめの不十分さ、設計にあたっての発注条件の内容の不十分さ等のような施設建設にあたっての企画・立案の不十分さ、あるいは運営管理等のいわゆるソフトな内容を抜きにして、ハード先行でものごとを進めた結果がこんなちぐはぐな街のすがたをつくってしまったのです。
一方こんなこともあります。いまや情報化時代ですから雑誌,新聞、テレビ等街づくりに関する情報は巷に溢れています。これらをよく調べた熱心な職員の提案によって、新しい試みが行われてはみたものの、その地域には全く馴染まないものだったために宙に浮いてしまった。
これらは全て行政内部の問題です。企画立案の精度を高めること、組織横断的な検討を行うこと、地域適合的な内容にすることなどが求められており、私たちの豊富な経験をお役に立てると思います。
市民参加という言葉は、もはや言い古された感じがしますが、実態はそれほど満足できるほどのものでもなさそうです。
そもそも市民はどこに参加するのかというスタートの地点から誤解が蔓延しているように思います。市民は街づくりに参加するのであって、決して行政に参加するのでもなければ、行政がつくる計画へ形式的に参加するのでもないはずです。
ところが、1回や2回会合の場を設けて、市民に意見だけ言わせておいて「○○人の市民の意見を聞いてこの計画を策定しました」と言った実績づくり、アリバイづくりのための市民参加がまだ世の中の大多数を占めているように思われます。
総合計画や都市マスタープランの策定の過程で市民参加は各地で行われるようになってきましたが、この中でもさまざまな課題が見うけられます。
一方では、物取り主義、どぶ板行政の長い伝統?を引き継いで相も変わらず行政への事業の要求が続いており、また他方ではスタート段階でのボタンの賭け違いで市民と行政との間の根深い不信感がお互いに増幅しあっているような所もあります。現在は市民社会が成熟していく過程であり、行政と市民とのいい関係を作っていくための試行錯誤の段階でのコーディネーターの役割を果たしたいと思います。
地域にはさまざまな人が住んでおり、企業や団体など多くの活動の主体が地域を舞台にしてさまざまな活動を行っています。
商店街をはじめとして地域経済は疲弊しきっており、少子高齢化、過疎化など社会は変化しているのに、生活環境の改善も遅々として進んでいません。
このような状況を改めていくためには、地域内での経済の循環や雇用の創出などに繋がるような起業化を図ることが重要であり、私たちはこれらの動きを支援したいと考えています。
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